大凧の歴史
当初は個人的に子どもの誕生を祝って揚げられていたものが、次第に地域的な広がりを持つようになり、豊作祈願や若者の意思や希望の表示、さらには世相を反映した社会的要素が題字に含められています。一時は4年に一度の開催でしたが、「製作技術の継承が難しくなったり、凧を引き揚げる感覚がにぶるのではないかという危機感」があり、毎年凧が揚げられるようになりました。
相模の大凧とは、神奈川県中央部に位置する相模原市の新磯(あらいそ)(新戸、上磯部、下磯部、勝坂)地区で、相模の大凧文化保存会によって揚げられている大凧のことをいい、毎年5月4、5日には各地区一斉に大凧を揚げる「相模の大凧まつり」が開催されています。
日本にはいくつかの大凧文化があります。相模の大凧は正方形で、和凧としては珍しく紙が着脱できる大凧で、毎年揚げているものとしては、新戸地区の8間凧が日本一の大きさを誇ります。竹を組み合わせ、正方形の凧の骨組みを作って反りを入れ、そこに和紙を張り合わせて作った16枚の紙を貼り、伝統的に2文字の漢字を赤と緑で書き表します。
14.5m四方(八間)の巨大な凧が空に浮かぶさまは壮大そのもの。毎年、公募により選ばれた題字が見事に大空に舞い上がります。また、大凧揚げは大きく風に影響されるので、揚がり方も毎年違うのが見所!相模の大凧センターでは、これまでの様子や、資料を鑑賞いただけます。
「大凧まつり」は1年に1度の開催ですが、日本一の大凧を制作する相模の大凧文化保存会の凧職人から直接学べる、ミニ凧制作(三間凧は期間限定)&凧揚げ体験は、随時参加していただけます。詳細は下記よりご確認ください。